一億総ヲタク

あなたはオタクなの?(みょだの国から
俺なら1秒も経たないうちに「うん」と答えて、すぐさまこう言うだろうなぁ。
「でも君もオタクでしょ。」
話はみょださんの更新からかなり逸れるけど、「オタク」ってコトについて最近よく考えるコトがあるから、ちょっとそんな話でもしてみようかなと思う。
俺はハロヲタだ。そこらの普通の人たちよりもハローのことをたくさん知ってるし、ハローの話をしている時は眼がキラキラに輝くし、ハローがバカにされると途端に口数が減る。コンサート会場ではピンク色のTシャツを着て、おでこには「紺野あさ美」と刻まれたピンク色のハチマキ。目も背けたくなるようなキモチの悪い姿の俺が汗を飛ばしながら娘。のダンスをコピーしている。
でも、今の時代って、誰もがそんなふうに「私はコレが好きなの!」ってものを抱えて生きていて、そのことについては周りの誰よりも詳しかったり、その「好きなもの」に独特の文化を身につけていたりするものだと思う。よくCDの売り上げが低下しているとメディアで騒がれているけれども、それはただ音楽が求心力を失ったのではなくて、たくさんの種類の音楽が、より限られた層に受容される時代が到来した、ってことなんじゃないかなぁ、と思うんだよね。てんでビジュアル系バンドって今どんなのが残ってるのか俺は知らないし、世間でも誰もがはやし立てるビジュアル系バンドはそうはいないと思うんだけど、でもバンギャと呼ばれるビジュアル系ヲタクたちは街を堂々と闊歩している。
情報化社会の到来、とはよく言うけれど、こういう事態はまさに情報化がもたらしたものだと思う。誰もがテレビやラジオから流れる均一化された情報に拘束されていた過去とは異なり、人々は情報の海の中なら自分が本当に好きなものを選び抜く時代になったんじゃないかな。人々は「流行」から解放され始めたのだ、と言い換えてもいいかもしれない。
ドームでコンサートツアーを開催して、衝撃的なデビューを果たしたKAT-TUNだけども、俺や俺の友人(ハロヲタでは無い大学の友人)は亀梨以外の名前がわからなかったし、亀梨の顔しかしらない。それが現状なんだろうなと思う。別にその事実を憂っているわけでも喜んでいるわけでもなく、彼らとて「比較的多数のヲタク」に支持されているに過ぎないのだと思う。
俺は、21世紀は「1億総ヲタク」の時代だと考えている。それは、何も1億人みんながガンダムメイド喫茶にハマる、なんて妙なコトを言っているわけじゃなく、誰もが自分が好きな「オンリーワン」を抱えて生きていく、それが21世紀なんだと思う。そして、そんな中にあって、俺が俺と同じハロプロという「オンリーワン」を選んだ人たちとめぐり合えたことは、本当に素敵なことじゃないですか。